まち劇インタビュー集

写真:水野嘉彦・池崎修一郎(茶農家)

水野嘉彦・池崎修一郎(茶農家)

【水野】
 東京育ちなんですけど、自分はサラリーマンには向いてないって思っていて。高校時代にイギリスにホームステイした経験が大きくて、日本の社会に何かを残せること、自分のやったことが100年後の社会に良い影響を与えることをしたいな、と思うようになったんです。
 大学では起業を目指す学生のコミュニティに参加してました。そこで、一緒に会社始めることになる岩本と出会ったんです。岩本が茶道をやってたこともあったし、お茶の業界は若い人がいないので、お茶に挑戦してみようと決めたんです。普通は茶師に弟子入りするんですけど、自分たちで自由にやってみようと。失敗してもいいから。夢ですけど、お茶を主軸にして、サッカーチームの運営や小中学校の教育関係の仕組みを変えること、山奥で自給自足の生活をすることには興味がありますね。

 今、25才なんですけど、僕らの世代は「発信していい世代」だと思うんです。昔は若い人が発信しても、周りの大人達が叩いたりしたじゃないですか。けど、今はSNSとかで、ちゃんと発信すれば、大人に叩かれても、認めてくれる人が見つかるし、認めてくれる世界がありますよね。そこがチャンスだと思うんです。
 今静岡の山奥に移住して、村に馴染むのは大変なこともあったけど、飼ってる犬がコミュニケーションのきっかけになりましたね。

【池崎】
 熊本の高校を卒業して、愛知で自動車関係の仕事をしてたんです。就職して何年か経った頃、スターバックスみたいなお茶屋さんがないなって、ふと思ったのがお茶に興味を持ったきっかけです。それから色々調べて、お茶に関するツイートとかをSNSで発信してた中で、水野とは知り合いました。お茶好きな人は年齢が高い人が多いけど、水野とは年齢が近い同士だったから、一緒に面白いことできないかなって思うようになったんです。
 それからしばらくして、仕事をやめて、日本中のお茶所を回ってみたんです。九州の嬉野に行った時、ちょうど新茶の時期だったので、茶摘みをやらせてもらったり、工場を見せてもらって、お茶を飲むだけでなく、お茶をつくる行為自体が面白いことだなって思ったんです。それがきっかけで静岡で茶工場をやりたいなって思うようになりました。

 水野と茶工場を始めることに、不安はありましたけど、割と軽いノリで決めたんです。自分のやりたいことをやれたら、それで稼げたらいいなと思いましたし。ダメになったら、また自分で考えればいいやって。水野からは「好きなことに対する熱意が凄い」って言われてます。
2021年取材

一問一答水野嘉彦・池崎修一郎

  • 今日の朝食

    水野:食べてません
    池崎:食べてません

  • 一緒に住んでいる人

    水野:一人、柴犬
    池崎:一人

  • 好きな本

    水野:「情緒と日本人」岡潔、夏目漱石
    池崎:「野村ノート」野村克也

  • 好きな映画、ドラマ、舞台

    水野:「はじまりのうた」
    池崎:「クレヨンしんちゃん」

  • 好きな音楽

    水野:ローファイミュージック
    池崎:バックストリート・ボーイズ

  • 静岡を色に喩えると

    水野:青
    池崎:青

  • 静岡を漢字一文字で表すと

    水野:静
    池崎:茶

  • 静岡に初めて来た人をどこに連れていきますか

    水野:改修が終わった自宅
    池崎:茶畑

  • 静岡の全市民に見て欲しいもの

    水野:特になし。そのままでいてください。
    池崎:お茶を作る過程

  • 今、一番感謝を伝えたい人は

    水野:恋人
    池崎:両親